通勤型車両 Vol.1
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Ver.8 2015.5.24

8000系 原型車(消滅)
 7800系に代わる新世代通勤型車両として1963(昭和38)年に登場。経済性を重視しランニングコストを抑えるという基本設計のもとに、約20年かけて712両が製造されました。1972(昭和47)年からは冷房装置も搭載し、スペースの関係から下交差形パンタを採用。同時に在来車も冷房化されました。2・4・6・8連が存在し、ほぼ全線にわたって使用される汎用車です。1986(昭和61)年からは、車体関係を中心とした修繕工事がスタートし、施工年度の違いによって様々な相違が見られます。
 すでに登場以来のスタイルを守っている車両は消滅しており、また次世代通勤型車両の増備によって廃車が進み、現在では最盛期の半数以下となっています。
8000系 原型LED改造車(消滅)
 2000(平成12)年より順次登場し、運転情報装置の新設とともに、前面手動方向幕の自動化を目的としたLED改造工事が行われました。修繕を受けるまでの暫定的な措置となりましたが、一部編成(8572F・8575F・8580F)のみ修繕工事を受けることなく、直接廃車となっています。
8000系 修繕車[初期:昭和61年](消滅)
 1986(昭和61)年より始まった初の修繕工事車で、側扉ガラス押さえのアルミ化や側面方向幕、助手側ワイパー設置など比較的小規模な工事にとどまりました。このため登場時のスタイルを良く保っており、原型車が無くなると、人気が集中しました。しかしながら、早々に修繕メニューが変更された為、全線合計で8編成しか存在せず(本線:8104F・8127F・8130F・8509F・8516F 東上線:8108F・8111F・8112F)貴重な存在となりました。なお、2004(平成16)年10月には、東上線開通90周年を記念して、8108Fが登場時の塗装へ復元されました。
 最後まで残った8111Fは、2011(平成23)年6月に「ありがとう8111F」列車を運転。東上線を去ります。
8000系 東武博物館 動態保存車 8111号編成
 営業運転を終了した8111Fは、東武博物館によって動態保存されることが決定。本線へ転属の上、なるべく登場時に近づけるべく補修工事を実施。2012(平成24)年より春日部支所に配置。イベント列車などに活躍中です。
8000系 修繕車[中期:昭和62年〜]
 修繕工事が本格化し、翌年にはイメージアップを図るため、前面を当時製作中だった6050系と同様のスタイルに変更されます。従来の8000系とは全く異なる雰囲気となりました。また運転室内の機器が大幅に変更され、客室内でも蛍光灯の増設や、冷房グリルの変更、座席下け込みの形状見直しなど至るカ所に改良点があります。現在は廃車が進み野田線(アーバンパークライン)に数本が残るのみです(※休車の8506Fは南栗橋車両管区)。
8000系 修繕車[後期:平成9年〜]
1997(平成9)年、修繕工事も開始から10年が経過。ここで大幅な変更を実施。特に外観では方向幕のLED化や、前照灯のHID(高照度放電ランプ)化、また車内では、車いすスペースの設置やつり革の増設、冷房時の温度センサーの設置などが加えられました。現在、野田線(アーバンパークライン)での活躍が続いています。
8000系 修繕車[ワンマン対応車:平成13年〜]
 亀戸・大師線などのワンマン運転化に備え、2001(平成13)年より施工した編成です。運転室への対応機器追加装備がメインで、ドア開閉スイッチや自動放送装置など数多くの装置が追加設備されています。また客室内には、乗務員との非常通報装置が、また車体側面には、戸閉め放送用の車外スピーカーが設置されています。
8000系 修繕車[バリアフリー対策車:平成15年〜]
 交通バリアフリー法の制定に伴い、新造車両だけでなく、在来車についてもバリアフリー対策が求められるようになります。2003(平成15)年の修繕工事では、できる限りの対策を施して登場しました。工事は6連にて行われ、トップを切って81113Fが登場。続いて81110F・81114Fが揃い、自動放送装置に加え、LED式案内表示機やスタンションポールの設置など大きく変わった8000系となりました。(→「8000系バリアフリー対策車登場」)
 2004(平成16)年秋以降に着手した東上線8連5本は、後述の800/850型へ改造され新形式へ変更。このうちサハ8900形が改造を受けず、同系初の廃車が発生しました。また部品供出のため七光台検修区の4+2編成のうち、中間となる運転台を簡易撤去した編成も出現(→「8000系 運転台撤去車両 出現」※現在は全て廃車)。
 2007(平成19)年に入り、同じく8連修繕工事に際し、宇都宮・越生線でのワンマン運転に備え、今度は編成を二分割し4連2本とする工事が行われています。一方、翌年からは編成単位での廃車が本格化。(「8134F(8523F)廃車回送」)特に60000系の野田線新製投入の影響が大きく、最盛期の半数以下にまで落ち込んでいます。
登場年 1963(昭和38)年 在籍数
2連 17編成 34両 春日部・館林
4連 20編成 80両 新栃木・森林
6連 20編成 120両 七光台
234両  (2015.4)
制御方式 自動加減速バーニヤ式カム軸式
最高速度 110km/h
主電動機 TM-63 130kw
編 成 1M1T 2M2T 3M3T (4M4T)
800系 800型・850型
 館林・太田地区の支線ワンマン化を目的に、8000系8連(未修繕車)5編成を改造して誕生した形式です。もともと8両固定編成は、4両固定編成を2本つなげたシステムで構成され、編成中間のサハ8900形2両を欠車し、8100形+8200形+8300形を800型、8200形+8300形+8400形を850型としました。このうち、800型用の8300形及び850型用の8200形には、運転台を新設。これにより850型の浅草方先頭車は、前パン車となっています。なお一部機器は野田線の中間先頭車から流用しています。客室面では、8000系ワンマン対応車と大きな違いはありません。今回の改造に際し、不要となったサハ8900形10両が不要となり、8000系で初の廃車となっています。
 ワンマン運転実施前には、800型+850型で6連を組み、他の8000系に混じって浅草口まで運用されることもありました(「800/850系 運用開始」)が、現在では館林地区での限定運用となっています。
登場年 2005(平成17)年 改造 在籍数
800型 Tc-M-'Mc
3連 5編成 15両
850型 Mc-'M-Tc
3連 5編成 15両
30両
制御方式 自動加減速バーニヤ式カム軸式
最高速度 110km/h
主電動機 TM-63 130kw
編 成 2M1T(Tc-M-'Mc Mc-'M-Tc)
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